2018年8月18日、世界最大のホテル会員プログラム「マリオット リワード」が「スターウッド・プリファード・ゲスト(SPG)」と統合し、新プログラム「マリオット ボンヴォイ」となりました。
本記事では、この統合後の新プログラム内容について分かりやすく整理し、そのメリットとデメリット、そしてお得に予約・宿泊する方法などを詳しく解説していきます。
マリオット リワードとSPGの統合までの経緯
2016年9月、世界的なホテルグループ、マリオット・インターナショナルは、スターウッド・ホテル&リゾートの買収に成功し、現在、6,500棟を超えるホテルを127ヶ国に展開する世界最大のホテル企業となりました。
もともとマリオット・インターナショナルは、「マリオット リワード」と「ザ・リッツ・カールトン・リワード」という2つの会員プログラムを持っておりましたが、2社の合併によりスターウッドの「SPG」も配下となりました。
さらに企業合併と同時にマリオット リワードとSPGとのリンクによる連携サービスが発表され、会員ステータスの同一化(ステータスマッチ)や、ポイントの即時相互交換などが可能になりました。その結果、所有価値が急上昇したクレジットカード「SPGアメックス」の人気が爆発的に上昇するなど、買収劇以降、さまざまなブームが巻き起こりました。
マリオット・インターナショナルは、合併直後から、マリオット リワードとSPGを統合し新しい統合プログラムを2018年に誕生させることを発表していました。
統合後の状況(2018年8月27日最新版)
そして発表されていたスケジュール通り、2018年8月18日、マリオット リワードとSPGは統合が行われました。
しかし、8月27日現在、まだ完全統合に向けたメンテナンスは続いております。
この統合によりWebサイトとアプリが統合後のものに更新されたました。ユーザーインターフェースが完全に統一化され、1つのアカウントでSPG/マリオット リワードの全てのホテルが検索できるようになりました。
マリオット リワード側についてはほぼメンテナンスは完了しており、通常通り利用することができます。
しかしSPG側については、統合後のサイトやアプリにて予約などの利用はできるものの、以下画像のオレンジの線にある通り、メンテナンスが続いております。
SPG側でメンテナンスが続いている理由は、会員によって今だに会員情報が正しく表示がされていないことが原因です。会員情報の主な誤表示は以下の通りです。
- 宿泊実績が正しくない。
- 保有ポイント数が正しくない。
- 会員資格が正しくない。
- 宿泊予約情報が正しくない。
またこれらに加え、上記画像の赤い線の表示にある「SPGアメックスで獲得した無料宿泊特典」のポイントが、本来は50K(5万)ポイントであるにも関わらず、30Kポイントと少なく表示されております。
これらの誤表示について、SPGのサポートデスクに問い合わせたところ、現在もメンテナンスが続いているため、メンテナンスが完了するまで待って欲しいとのことでした。
なお私の場合はSPGの宿泊実績が異なっております。今年のSPGの宿泊実績は46泊あるのですが、40泊と少なく表示されます。また、8月18日以降に宿泊した実績が全く付与されてきておりません。
SPGとマリオット リワードの統合は8月18日から9日も経過しているため、メンテナンスに苦戦しているものと考えられます。宿泊予約情報などが正しくなく、宿泊に支障が出ることも想定されます。
1日も早く全ての情報が正しい状態に修正され、メンテナンスが完了することが望まれます。
POINT
マリオット リワード側のメンテナンスはほぼ終了。しかしSPG側はまだメンテナンス中で会員情報の誤表示などが発生している。メンテナンス完了時期は不明。
統合されたマリオット新プログラムの概要
まずは、マリオット リワード(マリオット リワードとザ・リッツ・カールトン・リワード)とSPGの3つの会員プログラムが統合された「新プログラム」について、押さえるべき要点を概要としてまとめました。(ライフタイムエリート会員については対象読者が限定的と考え割愛しています。)
統合された新プログラム
- これまでマリオット リワードとSPGで別々に提供していた会員プログラムが、統合された1つの新プログラムとして提供される。
- 29ブランドと約6,500以上のホテルを1つの新プログラムで利用することができる。
新プログラムでのアカウントの扱い
- マリオット リワードとSPGのアカウントは、1つのアカウントに統合される。
- アカウントの統合により、会員プロフィールは1つになる。
- マリオット リワードとSPGで別管理だったポイントと宿泊実績が合算される。
- 1つのアカウントでログインし、全てのホテルの宿泊予約やポイント利用が可能となる。
POINT
マリオット リワードとSPGは1つのアカウントで予約もポイント利用も宿泊実績も統一化され、シームレスに利用することができる。
新プログラムでのポイントの扱い
- マリオット リワードのポイントが新プログラムのポイントとなる。
- スターポイントは廃止となる。
- スターポイントは統合時に1:3のレートで新プログラムのポイントに交換される。
新プログラムが提供する会員ステータス
- 新プログラムは5つのレベルのエリート資格が提供される。
- プラチナプレミアエリート、プラチナプレミアエリート アンバサダーの2つのエリート資格が新設される。
- エリート資格は年間の宿泊数によって決定される。
- 滞在数による条件は廃止となる。(ただし2018年内は現SPG会員のみ、SPGブランド限定で滞在数に基づいた資格の獲得も可能)
- 新プログラムのエリート資格と獲得条件は以下の通り。
エリート会員資格 獲得に必要な宿泊数 シルバーエリート 10〜24泊/年 ゴールドエリート 25〜49泊/年 プラチナエリート 50〜74泊/年 プラチナプレミアエリート(NEW) 75〜99泊/年 プラチナプレミアエリート アンバサダー(NEW) 100泊以上/年+対象となる利用金額2万米ドル
POINT
プラチナプレミアエリート(+アンバサダー)が新設。獲得条件は宿泊数のみで決定。
マリオット リワード/SPGから新プログラムへの会員ステータス移行
- 新プログラムでのエリート資格は、マリオット リワード/SPGの会員資格および2018年内の宿泊数によって決定される。現在の会員プログラムからの移行条件は以下の通り。
新プログラムで獲得できるエリート資格 マリオット リワード SPG シルバーエリート 10〜24泊達成のシルバーエリート 10〜24泊達成のプリファードゲスト – コーポレートプリファードゲスト – プリファードゲストプラス ゴールドエリート 25〜49泊達成のシルバーエリート ゴールドプリファードゲスト プラチナエリート ゴールドエリート プラチナプリファードゲスト – プラチナプリファードゲスト 50 nights プラチナプレミアエリート プラチナエリート プラチナプリファードゲスト 75 nights プラチナプレミアエリート アンバサダー 100泊+対象となる利用金額2万米ドルのプラチナエリート プラチナプリファードゲスト 100 nights
POINT
新プログラム移行により、SPGのゴールド会員はゴールドエリート、マリオット リワードのゴールドエリートはプラチナエリートになる。
新プログラムが提供するエリート資格別特典
- エリート資格別の主な特典は以下の通り(主要な特典のみ記載)
エリート資格 ポイントボーナス レイトチェックアウト 朝食 ラウンジアクセス アップグレード シルバーエリート 10% ○ – – – ゴールドエリート 25% ○(14時まで) – – ○ プラチナエリート 50% ○(16時まで) ○(ウェルカムギフトとして) ○ ○(スイートを含む) プラチナプレミアエリート 75% ○(16時まで) ○(ウェルカムギフトとして) ○ ○(スイートを含む) プラチナプレミアエリート アンバサダー 75% ○(16時まで) ○(ウェルカムギフトとして) ○ ○(スイートを含む) - プラチナエリート以上で提供されるウェルカムギフトは、ポイント・朝食・アメニティのいずれかの選択となる。
- スイート宿泊特典として、プラチナエリートに5泊分、プラチナプレミアエリートに追加5泊分(計10泊分)提供される。
- プラチナプレミアエリート アンバサダーには、アンバサダーサービスと24時間宿泊可能なYour24が提供される。
POINT
ゴールドエリートの特典から朝食とラウンジアクセスがなくなり、レイトチェックアウトは14時までとなる。
ポイントの獲得について
- ホテル宿泊での獲得ポイントは、1米ドルあたり10ポイントとなる(一部例外あり)。
- 客室料金のほか、部屋付けできる料金に対してもポイント獲得対象となる。
ポイントのマイル交換について
- ポイントは40社以上の航空会社のマイレージプログラムのマイルに交換できる。
- ポイントのマイルへの交換レートは「3ポイント:1マイル」 。
- マイル交換時、60,000ポイントごとに15,000ボーナスポイントが追加され、合計25,000マイルが獲得できる。
POINT
SPGの大きなメリットだったポイントのマイル交換特典は新プログラムでも提供。SPG同様、ボーナスポイントで1.25倍のマイルに交換することも可能。
ポイントによる無料宿泊について
- 貯めたポイントによる無料宿泊は、8つのカテゴリーと3つのシーズンによる新しいチャートで提供される。
カテゴリー スタンダード
(8月1日有効)オフピーク
(2019年予定)ピーク
(2019年予定)1 7,500 5,000 10,000 2 12,500 10,000 15,000 3 17,500 15,000 20,000 4 25,000 20,000 30,000 5 35,000 30,000 40,000 6 50,000 40,000 60,000 7 60,000 50,000 70,000 8(2019年予定) 85,000 70,000 100,000 - 無料宿泊で必要なポイント数が分かる各ホテルの新カテゴリーは次項で詳しく解説。
- カテゴリー8とオフピーク・ピークは2019年上旬より導入される(2019年1月末日までは適用されない)。
- 無料宿泊特典の除外日はない。
- ポイントと現金の組み合わせによる「キャッシュ+ポイント」での宿泊も可能。
- 4泊分のポイントで5泊滞在が可能。
- ポイントを使ってスイートなどのアップグレードが可能。
POINT
ポイントによる無料宿泊で必要なポイントは、1〜8までのカテゴリーと、3つのシーズンのチャートによって決まる。
また、統合前から2019年1月末日までの新プログラム移行期の無料宿泊は以下のルールが適用されます。
-
- 統合後の予約には、新たな無料宿泊の必要ポイントレートが適用される。
- 統合前に予約した無料宿泊は、現在の必要ポイントレートが適用される。
- カテゴリー8のホテルは、2019年1月末日までカテゴリー7のスタンダード・レートで無料宿泊ができる。
- 2019年1月末日まではスタンダード・レートのみとなる。
POINT
2019年1月末日まではカテゴリー8の高級ホテルがカテゴリー7の6万ポイントで泊まることができ、とてもお得になる。
マリオット新プログラムの新たなカテゴリーについて
マリオット リワードとSPGが統合したことにより、全てのホテルの新たなカテゴリーが明確になりました。
この新カテゴリーから、国内ホテルのカテゴリーがどのようになったのか、そしてお得に予約や宿泊をするにはどうすべきかを解説していきます。
国内マリオット・SPG系列ホテルの新カテゴリーと必要ポイント一覧
国内のマリオット・SPG系列の全ホテルの無料宿泊で必要なポイント数は以下の通りになりました。「増減」の列は以前のプログラムとの差を記載しており、赤は必要ポイントが増えるホテル、青は必要ポイントが減るホテルとなっております。
ホテル名をクリックすると各ホテルの公式予約サイトを表示することができます。
ホテル名 | 新カテゴリー | 必要ポイント数 | 増減 |
---|---|---|---|
ザ・リッツ・カールトン京都 | 8 | 85,000 | +15,000 |
ザ・リッツ・カールトン大阪 | 7 | 60,000 | +10,000 |
ザ・リッツ・カールトン東京 | 8 | 85,000 | +15,000 |
ザ・リッツ・カールトン沖縄 | 7 | 60,000 | 0 |
軽井沢マリオットホテル | 5 | 35,000 | 0 |
オキナワ マリオット リゾート&スパ | 6 | 50,000 | +10,000 |
名古屋マリオットアソシアホテル | 5 | 35,000 | +5,000 |
ルネッサンス・リゾート・ナルト | 5 | 35,000 | 0 |
ルネッサンス・オキナワ・リゾート | 6 | 50,000 | +10,000 |
コートヤード新大阪ステーション | 5 | 35,000 | 0 |
大阪マリオット都ホテル | 6 | 50,000 | +10,000 |
モクシー大阪本町 | 5 | 35,000 | 0 |
琵琶湖マリオット・ホテル | 5 | 35,000 | 0 |
伊豆マリオットホテル修善寺 | 5 | 35,000 | 0 |
ザ・プリンス さくらタワー東京 オートグラフコレクション | 6 | 50,000 | +10,000 |
コートヤード・マリオット銀座東武ホテル | 5 | 35,000 | 0 |
コートヤード・バイ・マリオット 東京ステーション | 5 | 35,000 | -5,000 |
東京マリオットホテル | 6 | 50,000 | +10,000 |
モクシー東京錦糸町 | 5 | 35,000 | 0 |
南紀白浜マリオットホテル | 5 | 35,000 | 0 |
富士マリオット・ホテル山中湖 | 5 | 35,000 | 0 |
ウェスティン都ホテル京都 | 5 | 35,000 | -1,000 |
翠嵐ラグジュアリーコレクション ホテル 京都 | 8 | 85,000 | -5,000 |
キロロ トリビュートポートフォリオホテル 北海道 | 5 | 35,000 | +5,000 |
ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町 ラグジュアリーコレクション ホテル | 8 | 85,000 | -5,000 |
シェラトン沖縄サンマリーナリゾート | 6 | 50,000 | -10,000 |
ウェスティンホテル大阪 | 5 | 35,000 | -1,000 |
シェラトン都ホテル大阪 | 5 | 35,000 | +5,000 |
セントレジスホテル大阪 | 8 | 85,000 | -5,000 |
シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート | 5 | 35,000 | -1,000 |
シェラトングランドホテル広島 | 5 | 35,000 | -1,000 |
シェラトン都ホテル東京 | 6 | 50,000 | +14,000 |
ウェスティンホテル東京 | 6 | 50,000 | -10,000 |
神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ | 5 | 35,000 | +5,000 |
ウェスティン ルスツリゾート | 7 | 60,000 | 0 |
ウェスティンホテル仙台 | 5 | 35,000 | -1,000 |
シェラトン北海道キロロリゾート | 5 | 35,000 | -1,000 |
フォーポイントバイシェラトン函館 | 4 | 25,000 | -5,000 |
横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ | 5 | 35,000 | -1,000 |
シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル | 6 | 50,000 | -10,000 |
ウェスティンホテル淡路リゾート&コンファレンス | 5 | 35,000 | +5,000 |
今回のプログラム統合によって国内の41軒あるホテルのうち、無料宿泊で必要ポイントが増えるホテルは14軒、減るホテルは15軒、変動なしが12軒となりました。
旧マリオット リワード系列は増える傾向に、SPG系列は減る傾向にあるようですが、全体的には納得感のあるカテゴリー設定となっております。
よりお得に宿泊するためのテクニック
このプログラム統合を受け、よりお得に宿泊するために以下の対応がお勧めとなります。
- 統合前に必要ポイントが減るホテルを予約していた場合は、キャンセルして予約を取り直す。
→ただし、キャンセルによるペナルティがないことを事前に確認した上で、新たな予約を行なってからキャンセルする。 - カテゴリー8のホテルは早めに予約を行い、2019年1月末日までに宿泊する。
→無料宿泊で必要なポイントが通常8.5万ポイントのところ、6万ポイントで無料宿泊が可能。2.5万ポイントもお得になる。
なお、カテゴリー8のホテルは以下の5軒になります。
この5つの高級ホテルは2019年1月末日まで、繁盛期に関わらず6万ポイントで宿泊できるので、ぜひポイントを貯めて無料宿泊をしてみてはいかがでしょうか。
マリオット新プログラムのメリット
当サイト独自の視点で現在のプログラムから比較してメリットとデメリットを挙げていきます。まず新プログラムのメリットは以下の通りです。
-
- 1つのサイトやアプリ、デスクで利用することができる。
- リワードとSPGとの間でポイントの移行をする必要がなくなる。
- 宿泊実績がリワードとSPGで合算され、上位の会員ステータス獲得に向けた実績の積み上げがしやすくなる。
- 宿泊実績は宿泊数のみでのカウントとなり、連泊でも数を稼げるようになる。
- エリート獲得条件は、現リワードと比較するとゴールドエリート50泊から25泊へ、プラチナエリート75泊から50泊へ条件が下げられている。
- SPGで人気だったフレキシブルなマイルへのポイント交換は健在で、交換比率も1.25倍を継承。
- スターポイントは1:3のレートで新プログラムのポイントに交換される。スターポイントの高い価値を維持しながら新プログラムへの移行が可能。
- リワードでプラチナエリートを獲得した会員は、新プログラムでプラチナプレミアエリートが獲得できる。
- 従来、未開示の招待制だったプラチナプレミアエリートが、条件クリアにより取得できるようになる。
- ポイントによる無料宿泊で、2019年1月末日まではカテゴリー8の最上級ホテルであっても、カテゴリー7のスタンダード・レートでお得に宿泊することができる。
POINT
統合により会員プログラムの利便性が格段に向上し、フレキシブルなマイル交換も継承。上位会員ステータスも獲得しやすくなった。
マリオット新プログラムのデメリット
続いて新プログラムのデメリットです。メリットと比較してデメリットの数は多くありません。
- ゴールドエリートの特典から朝食とラウンジアクセスがなくなり、レイトチェックアウトも14時までに短縮されている。
- プラチナエリートとして獲得できるウェルカムギフトに朝食が含まれたため、両方を獲得することができなくなった。
- 50nightsで獲得できるスイート宿泊特典が、10泊分から5泊分に減っている。
- Your24の獲得はSPGに比べて条件がさらに厳しくなった。
POINT
ゴールドエリートの朝食とラウンジアクセスがなくなったのは残念だが、ゴールドエリートの獲得条件が下がったことから止むを得ないと考えられる。
統合でSPGアメックスカードはこうなる(2018年8月21日最新版)
日本のSPGアメックスカードですが、アメックスより新プログラムへの移行に伴い特典改定の案内が発表されています。これによると、2018年8月18日よりSPGアメックスで提供されるオリジナル特典の変更内容は以下の通りです。
オリジナル特典 | 現在 | 2018年8月18日より |
---|---|---|
提供される会員資格 | SPG「ゴールド会員資格」 | SPG/マリオット リワード「ゴールドエリート」 |
カード継続時の無料宿泊特典 | SPGプログラム参加ホテル(カテゴリー1〜6) | SPG/マリオット リワード参加ホテル(1泊50,000ポイントまでのホテル) |
カード継続時のエリート会員資格取得用クレジット | 2滞在5宿泊分 | 5宿泊分 |
ショッピングで付与されるポイント | 100円につき1スターポイント | 100円につき3ポイント |
ホテル内直営レストランでの15%オフ | 提供 | 提供 |
重要な点として、ゴールド会員資格の提供は変更ありません。なお新プログラムでのゴールド会員資格は朝食とラウンジアクセスの特典は提供されません。
無料宿泊特典は以下のようになります。
- 対象のホテルはSPG参加のホテルだけでなく、現リワード参加のホテルも対象となる。
- 対象のホテルは1泊50,000ポイントまでのホテルから選ぶことができる。
- 無料宿泊特典の50,000ポイントは分割して利用することはできない。
エリート会員資格取得用クレジットは、新プログラムで滞在がエリート資格獲得条件から外れるため、5宿泊分のみとなります。
またショッピングで獲得できるポイントは100円につき3ポイントとなりますが、これは従来の1スターポイントと等価です。
アメックスの発表では、新プログラム移行によっていSPGアメックスが提供する特典自体にはデメリットは無く、無料宿泊特典の対象が広がるというメリットが追加されます。
POINT
SPGアメックスが提供する特典自体にデメリットはないが、新プログラムではゴールドエリートには朝食とラウンジアクセスが提供されない点に注意。
SPGアメックスカードのお得な入会方法は以下の完全ガイドで解説しております。
総評
マリオットのリワードとSPGの統合により、新プログラムの全貌が明らかになりました。
この新プログラムより、ゴールドエリートの一部の特典のように、買収によって発生したリワードとSPGとの制度のずれによるメリットも解消されてしまいました。特にSPGアメックスの会員には統合後ゴールドエリートが提供されるため、朝食やラウンジアクセスができなくなります。
一方、あらためて新プログラムの内容を俯瞰して全体的に見てみると、宿泊を重ねる顧客に対して適切に特典を提供する内容となっており、個人的には公平感があり特典が豊富な優れた会員プログラムに仕上がっていると思います。マリオットを愛用する顧客に対して、バランスよくお得な特典が提供されるように設計されているのは秀悦です。
また、SPGの特典の大きな売りのひとつであったポイントからマイルへの移行は、そのまま残された形で導入されています。ポイント無料宿泊も、まだ詳細はわかりませんが、オフピークはより割安に、ピークではより予約しやすくなるのではと期待できます。スターポイントも統合時に現状と同じ比率で交換されるため、統合によってその高い価値は減ることがなく、貯めてきたスターポイントはこれまで通りお得に高級ホテルなどに宿泊で利用することができるのではないでしょうか。
新たなホテル・カテゴリーは、調整レベルで大きな変更もなく、さらに2018年内はカテゴリー8の最高級ホテルがカテゴリー7のポイント数で無料宿泊できるなど、とても嬉しいサプライズもあります。
バランスと使いやすさがとてもよくなった新プログラム。新たな上位エリート資格も新設されましたので、取得に向けてワクワクしてきました。私は今後もマリオット&ザ・リッツ・カールトン&SPGのファンの一人として、新プログラムでも存分にホテルライフを楽しませていただくつもりです。