Ctripとは?
「Ctrip.com」(シートリップ、携程)をご存知でしょうか。Ctripは中華圏を中心としたオンライン旅行予約サイトです。中国のオンライン旅行会社としては最大手で、従業員数16,000人以上、NASDAQにも上場している大手旅行会社です。Ctripは中国からのアウトバウンドに力を入れているため日本人向けにはPRされておらず日本ではあまり知られていませんが、中華圏のホテル予約では圧倒的な安さが魅力の旅行サイトです。
実は私、今年の夏の台湾旅行ではこのCtripを使って超格安でホテルを予約しました。中国のオンライン旅行会社というと、ちょっと「怖い」「危ない」というイメージがあるかもしれません。しかし、実際に使った感想として、「ものすごくしっかりしている旅行会社」であることを実感することができました。サイトやカスタマーサービスは日本語に対応しており、円決済での支払いも可能です。ポイントやクーポンも充実、ANAやJALとも提携しており宿泊でマイルを貯めることもできます。中華圏に旅行の際には、Ctripを予約サイトの有力な選択肢の1つとして活用してみることをお勧めします。
どれだけ格安なのか
それでは私がこの夏に宿泊した台湾の温泉リゾートホテル「グランドビュー リゾート北投」で比較をしてみましょう。旅行比較サイト「トラベルコちゃん」で10月1日から1泊で検索してみました。最安値は49,270円と出てきます。トラベルコちゃんはCtripにも対応しているのですが、なぜかここでは出てきません。
それでは同じ検索条件でCtripを検索してみましょう。以下がCtripのトップページです。最初から日本語表示になっております。
トップページのCtripロゴの下にあるホテルのタブ内の「目的地/ホテル名」に「taipei」と入力してみます。すると以下のように検索結果がプルダウンメニューで表示されるので一番上の「Taipei,Taiwan」を選択してみましょう。
そしてチェックイン日、チェックアウト日を選択して「ホテルを検索」をクリックします。すると、台北にあるホテルの検索結果が表示されます。最初に表示されるのはお勧め順でしょうか。ここから絞り込みでターゲットのホテルを探していきます。
「料金の高い順」で表示すると6番目にグランドビューリゾートがありましたのでクリックしてみます。最安価格で42,563円でした。トラベルコちゃんでヒットした価格より約7千円も安いですね。
しかしこの価格には条件があります。詳細を見てみましょう。
下にスクロールすると部屋タイプとプランの一覧が表示されます。一番安い価格はMinimun 3 Roomsということで3部屋を同時に予約した場合のバルク価格だったのでした。次に安いプランを探してみましょう。「会員特典」との表記で価格が表示されていないのでログインしてみます。
1泊2色朝食付きで一番安いのは44,803円でした。これでもトラベルコ最安値より約5千円も安いですね。お得です。プラチナ/ダイヤモンド/ゴールド会員のみと書いておりましたが、登録したてのレギュラー会員でも予約ができます。なおCtripの予約では、中国身分証が必要など対象者を限定したプランがありますので注意してください。あと格安プランはキャンセル不可やキャンセル可能期間が短いプランも多いので注意が必要です。
実際に予約してみた結果は?
私は今年の夏の台湾旅行で「グランドビューリゾート北投」と「マンダリンオリエンタル台北」に宿泊しました。このお宿はいずれもCtripで予約しました。Ctripを使ったのは初めてだったのですが、いずれも全く問題なく宿泊することができました。宿泊レビューは以下の通りです。
この2つのホテルをCtripで予約したのですが、実は驚いたことがありました。予約直後にCtripから私の携帯に電話があったのです。発信元はCtrip本社がある香港です。電話に出ると、中国人とおぼしきオペレーターが日本語で「予約したグランドビューリゾートは私の宿泊日まで工事をしているが構わないか?」という連絡でした。もし気になるならキャンセルをしてほしいとのこと。私は「夜さえ気にならなければいいが夜も工事するのか?」と聞いたところ、ホテルに確認してくれて私に再コールし「工事は夕方で終わる」ということを教えてくれたのでした。今まで日本のネット系旅行サイトでこのようなフォローを受けたことがなかったので、かなり驚きました。Ctripは素晴らしい顧客満足を提供するサイトではないかと思った次第です。
実際にグランドビューリゾートでは確かに工事をしていたものの、工事というよりは外壁清掃に近いレベルで、しかも私の部屋には全く影響のない作業でした。
CtripはANAやJALのマイルも溜まる
CtripはANAやJALと提携しており、Ctripで宿泊するとマイルが貯まります。溜まるマイルはANAの場合、3人民元=1マイル。ただし1泊のマイル積算対象は600人民元まで。つまり最大で1泊200マイルになります。でも嬉しいですよね。この特典を得るためには、事前にCtripで登録しておく必要があります。
登録はCtripの会員プロフィールを開き、パートナーアカウントの追加を行います。
アカウント名で航空会社名を選択して、会員番号を登録しておきます。事前に登録しておけば、後は宿泊する度に特典のマイルが提供されるようです。マイル付与は宿泊後2〜3ヶ月後とのことですが、まだ夏の台湾旅行分は付与されておりません。
スマホアプリが秀悦
Ctripはスマホアプリに力を入れているようで、アプリの使いやすさは半端なく秀悦です。Ctripのアプリトップページはこんな感じです。
予約したホテルはApple純正のWalletアプリのようなユーザビリティで、下図のようにカード形式で予約内容が確認できます。予約確認書をホテルに提示することで、確実に宿泊ができるとのことです。
総評
Ctripは中華圏への旅行でホテルを予約する際には、比較対象として欠かすことができない旅行予約サイトであると言えます。実際に使ってみた結果としては、注意点はいくつかあるものの、圧倒的な格安価格ながら高品質のサービスを提供してくれるサイトでした。
私はほぼ週1ペースでホテル泊をしており、国内の旅行予約サイトは一通り使い倒しております。それだけにCtripのサービスの高さや、サイト/アプリの使いやすさはかなり衝撃的でした。Ctripは今、中国のアウトバウンドで手一杯ということで、まだ日本人向けの国内宿泊やアウトバウンドにはほぼ手が入っておりません。実際、日本のホテル宿泊には価格的優位性はなく使える状況にありません。しかしCtripが本気で日本の旅行市場に参入してきたら、今の日本の旅行予約サイトは相当な脅威になるのではないでしょうか。ネットだからといってアグラをかいて顧客対応を手薄にしていませんか?中途半端なアプリで満足していませんか?日本の旅行予約サイトは。日本の旅行予約サイトもCtripに学ぶべき点はとても多いと思います。
Ctrip、中華圏への旅行の際はぜひ利用を検討してみてください。お勧めです。
格安旅行予約サイトではないもう一つの選択肢
Ctripのような格安の旅行予約サイトよりさらに安く泊まることができる方法をご存知でしょうか。
それはホテル提携クレジットカードに入会してホテル公式予約サイトで予約する、という方法です。
「SPGアメックスカード」というホテル提携クレジットカードに入会することで、無条件でホテルの上級会員になることができ、「マリオット ボンヴォイ」というホテル公式予約サイトでベストレート保証を活用して予約することで通常よりも格安にホテル宿泊をすることができるのです。
詳しくは以下のSPGアメックスカード解説記事をご覧ください。