エジプトのギザにある「マリオットメナハウスカイロ」は1869年からの150年以上の歴史ある伝説的なホテル。エジプトの世界遺産ギザのピラミッドには、徒歩で行けるほど隣接している素晴らしいロケーションのホテルなのです。
マリオットメナハウスカイロの滞在記動画
私が運営しているYouTubeチャンネル「ホテルYouTuber・マイラーズTV」では、マリオットメナハウスカイロの宿泊記レビュー動画を公開しています。
マリオットメナハウスカイロへのアクセス
2023年5月。私たちの家族は人生で初めてエジプト、ギザのピラミッドを訪れる機会に恵まれました。この旅のスタートは、ドバイ国際空港からのエミレーツ航空A380でのフライトです。
今回のカイロ行きは往復ともビジネスクラスにて。ゆったりとしたシートと充実したサービスが嬉しいです。
A380の機内ではラウンジを満喫。機内食で提供されたマトンの煮込みも美味しかったです。
息子には初の経験としてファーストクラスを提供しました。短い時間のフライトですがA380のファーストをたっぷり満喫したようです。ドバイからカイロへの便では娘も初のファーストクラス経験させました。
ドバイから約4時間半。私たちはカイロの砂漠の真ん中にある空港、カイロ国際空港に着陸しました。到着したらすぐに入国ビザを購入、1人25米ドルです。米ドルを用意しておくとスムーズに購入することができます。エジプトは電子ビザ制度が導入されており、オンラインで事前に取得することも可能。
空港での入国手続き後、私は予約していたビジネスバンの送迎を利用して、宿泊先の「マリオットメナハウスカイロ」へと向かいました。エジプトでは安全が最優先と考え、事前にエミレーツ航空よりしっかりした車体を手配をしました。到着口を出た時、運転手さんが合流エリアにおらず少し焦りました。スマホに運転手から電話があり、空港の外で待っているとのことで無事に合流できました。
空港からホテルまでの距離は約50キロメートル。ホテルに事前に確認した情報では、カイロの交通渋滞で2時間近くかかることも覚悟していましたが、意外にも私たちの車はスムーズに進み、ナイル川を渡る橋も難なく通過。ただ、やはりカイロの道路事情は良くなくて危険を感じることもしばしばあり、ホテルが近づくにつれて酷い渋滞にも遭遇しました。
ホテルに近づくと、車窓から夜空にぼんやりと浮かぶピラミッドのシルエットが見えました。これが私の人生で初めて目にするピラミッド。その雄大さにただただ感動し、その瞬間を永遠に心に刻みました。
ホテル到着からのチェックイン
マリオットメナハウスカイロに到着すると驚くべきことに、その敷地内と外の世界との間には顕著な格差がありました。ホテルの敷地内はとても厳格なセキュリティで保護されており、ホテル館内の入り口にもセキュリティゲートがあります。ホテルのスタッフは皆とても丁寧で、安心感を与えてくれました。
チェックイン時、マリオットボンヴォイのプラチナエリート以上のセレクト特典として私は、チーズ&クラッカー、そしてエジプトの赤ワインを選びました。(マリオットボンヴォイのプラチナエリートは年間50泊、もしくはマリオットボンヴォイアメックス・プレミアムカードで年間400万円以上の決済で獲得可能)
今回の滞在、お部屋は「デラックス・プレミアムピラミッドビュー」を予約。事前に申請したスイートナイトアワードも却下され、当日も満室に近い状況のためアップグレードはありませんでしたが最上階でした。お部屋に入り、テラスに出て実際にピラミッドを見ると、その景色の美しさに息を呑みました。
朝が来て、私はお部屋のテラスから見える壮大なピラミッドビューに改めて魅了されました。
ただ、部屋によってはピラミッドの眺めが遮られる場合もあるようです。今回、同じタイプのお部屋を2部屋予約したのですが、片方の「デラックス・プレミアムピラミッドビュー」は椰子の木によってピラミッドが隠れて見えました。
デラックス・プレミアムピラミッドビュー
マリオットメナハウスカイロの客室数は331室あり、その内、いくつかのお部屋はピラミッドビュー確約になっています。全ての客室からピラミッドが見えるわけではありません。
私たちが予約した部屋「デラックス・プレミアムピラミッドビュー」は36㎡の広さ。ベッドタイプは、ベッド2台のツインルームと、キングベッド1台のキングルームを選びました。
デラックス・プレミアムピラミッドビューの部屋にはテラスがあり、屋外用の椅子とテーブルがあるので、テラスからずっとピラミッドを眺めていられます。インテリアはクラシックでオーセンティックな雰囲気です。
ベッドルームにはリビングコーナーとデスクコーナー、ミニバーコーナーもあり、広々としていて快適に過ごすことができました。水回りには洗面台とトイレ、バスタブが完備で、シャワーの水圧も十分の強さでした。バスタブにお湯を溜めてみましたが濁りもなく透明できれいでした。
これはプラチナエリート以上のセレクト特典で選んだチーズ&クラッカーとエジプト赤ワインです。ウェルカムフルーツとウェルカムスイーツもありました。これらもマリオットボンヴォイのエリートとしての対応だと思われます。
ウェルカムスイーツはピラミッドの形をしたホワイトチョコレートでした。ピラミッドが描かれた総支配人からのレターも嬉しかったです。
マリオットメナハウスカイロでの食事
マリオットメナハウスカイロでの朝食はレストラン「139パビリオン(139 Pavilion)」にて頂きました。「139パビリオン」は屋内・屋外の席があります。屋外には水盤に面した席もあります。
「139パビリオン」での朝食ビュッフェは、エジプトらしい料理が豊富で、特に地元のフリッターやスパイシーなスープ、さまざまなスパイスで味付けされた料理は絶品でした。
エッグステーションでは具を選ぶとシェフさんが目の前でオムレツを焼いてくれます。
こちらがオムレツ。かなりハードな焼き目なのはエジプトスタイルでしょうか。
ピラミッドを眺めながらの朝食は至福の時間でした。朝は少し肌寒くて長袖でしたが昼間の屋外はかなり暑くなります。それでもピラミッドが映る水面を見ながらの朝食やランチはこの上ない体験でした。
ランチは赤ワインとともにホワイトクリームベースのパスタ、卓上のコンロで頂くお肉野菜のグリルやピラフなど。
ディナーも「139パビリオン」にて、フレッシュなフルーツジュースに骨付きチキン&モロヘイヤソース、そしてボロネーゼスパゲッティは忘れられない味でした。
マリオットメナハウスカイロのクラブラウンジ「Mクラブ」
続いてクラブラウンジ「Mクラブ」をレビューします。Mクラブはマリオットボンヴォイのプラチナエリート以上で無料で利用可能。
Mクラブは高級感のある内装と落ち着いた雰囲気で、個室風のダイニングエリアもあります。PCやプリンターの設備も整っています。
ティータイムには、ちょっとした小腹を満たすのにぴったりな軽食が揃っています。ケーキやサンドイッチはもちろん、各種ソフトドリンクも提供されており、一息つくのに最適な時間を過ごすことができます。
そして、17時半からはお楽しみのカクテルタイムの開始です。
オードブルの種類はとても豊富で、チキンの煮込みや、香ばしいパンの包み焼き、白身魚のフライ、スパイシーなチキンに練り物と、バラエティ豊かなホットミールが並びます。
スイーツも充実でさまざまな種類のケーキが並び、甘いもの好きにはたまらない光景が広がっています。
カクテルタイムのドリンクはオーダー制で、ビールやワイン、さまざまな種類のカクテルなどがオーダー可能。私はエジプトワインの赤をオーダーしました。
メナハウスからピラミッド観光へ
メナハウスからピラミッド観光へは徒歩で行くことができます。
ホテルのコンシェルジュデスクの横にある出口がスタート地点となります。
出口からピラミッドが見える方向へ進んでいくとスロープがあるのでそこを上がっていきます。
するとホテルのゲートが見えてきます。ゲートを出たら右折して歩道を歩き、ピラミッドに向かってください。
ホテルから一歩でも外に出ると、環境は一変します。ホテルの敷地とは異なり、野良犬がいたり、声をかけてくる変な人などに遭遇することもありますので、注意が必要です。十分に気をつけてピラミッドのチケット売り場に向かってください。
チケット売り場に到着したら、窓口に並んでチケットを購入します。
ピラミッド見学に必ず必要なチケットがエリアエントリー(Area Entry)です。もしピラミッドの内部も見学したいのであれば、オプションでそのチケットも一緒に購入する必要があります。カフラー王ピラミッド内部やメレスアンク3世の墓への入場券などがあります。支払いではクレジットカードも利用可能。私は現金で支払いました。
セキュリティゲートを抜けると、そこには言葉では表せない圧倒的な光景が広がっていました。クフ王のピラミッドは、その壮大さで私たちの全感覚を捉え、心の奥深くに感動を植え付けました。やはり映像で見るのと、実際の肉眼で見るのとではその圧倒的な存在感は全く違うと言い切れます。
今回、クフ王のピラミッド内部へも入場しました。ピラミッドの中に入るまでに1時間ほど並び、入り口でカメラを預けて入場する必要があります。スマートフォンは預ける必要はありません。内部はかなり狭く行き来の人でかなり混雑していますので、体調や体力を考慮した上で挑戦することをお勧めします。
ピラミッド観光のクライマックスはスフィンクスです。クフ王のピラミッドから歩みを進めると、遠くにスフィンクスの姿が。人生で初めて見るスフィンクスの表情やその背後までも神秘的な造形で大感動しました。もちろんスフィンクスとツーショットは必須です。
ピラミッド観光の注意点ですが、野良犬や話しかけてくる怪しい人には近づかないようにしてください。また、ところどころにラクダの糞も落ちているので踏まないように気を付ける必要もあります。そしてエジプトの日差しはかなり強いですので、ピラミッド観光へは帽子やサングラス、日焼け止めは必須アイテム。水分補給も忘れずに行ってください。
メナハウスの施設を紹介
メナハウスには料飲施設が5軒あります。
- 139パビリオン(24時間営業のオールディダイニング、朝食会場もこちら)
- ザ・モグールルーム(インド料理)
- アルフレッド(イタリアン料理)
- ロビーラウンジ(ラウンジカフェ)
- プールバー(プールサイドのバー)
これ以外にインルームダイニングにも対応しています。
メナハウスには屋外プール、フィットネスセンター、スパ「Saray Spa」もあります。
こちらはレセプションの写真です。チェックイン・チェックアウトはこちらで行います。
現金を引き出すことができるATMもありますが、私が宿泊した日は機械交換の作業をしていて使うことができませんでした。
メナハウスの館内には、ホテルの歴史を物語る写真が数多く展示されています。ホテル好きにはこの写真を眺めるだけでも楽しめるはずです。
こちらはロビーラウンジになります。カフェとして利用することもでき、時間になるとピアノの演奏なども行われます。落ち着いた高級感のある雰囲気を楽しむことができます。
プールがある側の中庭に抜けるドアの中央にはマリオットボンヴォイのロゴもありました。
こちらはピラミッドが見える側の中庭から見た宿泊棟です。正面の最上階が今回宿泊した部屋がある場所です。
マリオットメナハウスカイロの正直な感想
「マリオットメナハウスカイロ」に宿泊した際の体験は、単なるホテル滞在を遥かに超える、人生観が変わるほどの素晴らしいものでした。ホテルの150年以上にわたる歴史を確かに実感できるこの場所は、古代の魅力と現代のラグジュアリーが見事に融合した空間です。
まず、ホテルのお部屋から見えるピラミッドビューが圧巻でした。窓から望む世界遺産の壮大さには言葉を失い、その歴史的な重みと美しさに心を奪われました。また、ピラミッドを眺めながらのレストランでの朝食やランチも大満足でした。特にエジプトテイストがたっぷり感じられる朝食ブッフェは、私たちの舌を魅了しました。
さらに、ホテルからのピラミッド観光の利便性も特筆すべき点です。ホテルから徒歩でピラミッドやスフィンクスまで行ける距離にあるため、ピラミッド観光がとても手軽でした。私は今回、初めてのピラミッド観光でしたが、古代の驚異を肉眼で見たときは写真や映像では感じることのできない迫力と感動がありました。
ホテルのホスピタリティは、プレミアムクラスとしては十分で、スタッフ皆さんの気遣いやサービスの質、施設の清潔さなども満足で、特にクラブラウンジのサービスは素晴らしかったです。
唯一のデメリットとして感じたのは、カイロ国際空港からのアクセスです。距離があり、カイロの交通事情も悪く随所で危険を感じました。それでもこのホテルの魅力は十分にそれを上回ります。
この「マリオットメナハウスカイロ」での家族4人でのステイ経験は、単なる海外旅行を超え、人生における重要な思い出となりました。私たちは「マリオットメナハウスカイロ」に、必ずまた泊まりに来ます。
マリオットボンヴォイアメックスでマリオットメナハウスカイロにお得に宿泊
マリオットメナハウスカイロへの宿泊で私が使ったクレジットカードが「マリオットボンヴォイアメックスプレミアムカード」です。マリオット系のホテルに泊まる際には、このカードを持っておくことを個人的にお勧めします。様々な特典がありますが、このカードを持ってマリオットメナハウスカイロに泊まる主なメリットは以下の通りです。
- マリオットボンヴォイのホテルで支払うことで、カード側にも100円につき6ポイント獲得できる。
- マリオットボンヴォイの上級会員資格「ゴールドエリート」を持って宿泊でき、様々な特典が得られる。
→年間400万円以上のカード利用で「プラチナエリート」も獲得可能。 - 航空券など対象の旅費をカード決済することで、最高1億円の海外旅行障害保険が付帯になる。
- 空港からの手荷物無料宅配サービスなど、充実のトラベルサービスが使える。マリオットボンヴォイの上級会員資格「ゴールドエリート」を持って宿泊でき、様々な特典が得られる。
マリオットボンヴォイアメックスプレミアムカードで貯めたポイントはマリオットボンヴォイのポイントなので、ホテルの無料宿泊に使ったり、マイルに交換して特典航空券を発行したりすることができます。
マリオットボンヴォイアメックスカードの入会方法を完全網羅で解説する記事はこちらになります。
マリオット メナハウス カイロの概要
- 名称:マリオットメナハウスカイロ(Marriott Mena House, Cairo)
- 公式サイト:マリオットボンヴォイへのリンク
- 歴史:1869年に狩猟用ロッジとして建てられ、その後ホテルとして建設を開始し1886年にメナハウスとして一般公開。メナハウスはメネス王にちなんで命名。ホテルとして様々な歴史を経て2015年にマリオット・インターナショナルがホテル管理を引き継ぎ、2018年2月1日に「マリオットメナハウスカイロ」と改名され現在に至る。
- アクセス:カイロ国際空港から約50km(車で1〜2時間前後、交通事情により大きく変わる)
- 客室数:331室
- ホテル運営:マリオット・インターナショナル